中日の本拠で28年 レジェンド売り子が見た伝説とは

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宮沢賢一
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 「10・8決戦」から「完全試合リレー」や暗黒時代まで――。ビールの売り子として人生の半分以上、中日ドラゴンズの酸いも甘いも見届けてきた。本拠で働き続け、昨年で28年。いつしか「売り子界のレジェンド」と親しまれるようになった男性が思う竜の記憶と未来とは。

 17歳から売り子を始めた山本隆博さんは今月12日、45歳の誕生日を迎えた。シーズン中は本拠ナゴヤドーム(今年から新名称『バンテリンドーム ナゴヤ』)で働き、試合のない日やオフシーズンは家庭教師として生計を立てる。

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 小中学生のころはナゴヤ球場に通いつめた竜党だった。高校生だった1993年の春、売り子のアルバイトを求人誌で見つけ、「天職」に出会う。当時は高木守道監督が率い、落合博満が不動の4番だった。「落合の時は、お客さんが打席に見入ってしまって、売り子を見てくれないので売れなかった。スターは違うわと思った」

 94年には同率首位で迎えたシーズン最終戦で巨人と死闘を繰り広げた「10・8決戦」を経験する。勝った方が優勝する一戦はナゴヤ球場の外に徹夜組の列ができた。開場を早めたスタンドが異様な雰囲気だったことを覚えている。

 カクテル光線に照らされたグ…

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