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 24日に投開票される山形県知事選は、前県議で新顔の大内理加氏(57)=自民、公明県本部推薦=と、4選をめざす現職の吉村美栄子氏(69)の無所属2人が立候補した。候補者の人柄を紹介する。

議会禁煙 粘り強さ発揮 大内理加(57) 無・新

 「自分が子どもを産み育てることがなかった分、世の中の子どもたちの役に立ちたい」と2007年、祖父と父の後を継いで県議に初当選。13年間在職したが、自民党県連の知事選候補者公募に昨年2月に応じ、「覚悟を決めて退路を断った」と県議を辞職。昨年5月、念願の知事選への擁立が決まった。

 県議時代に印象に残っているのは、15年に県議会棟内の屋内禁煙を実現したこと。「子どもの受動喫煙が問題となり、多くの公共施設が禁煙となっているのに、議会内での喫煙が許されているのは、一般の県民の感覚とかけ離れている」と感じ、反対する同僚議員を粘り強く説得した。

 山形西高時代は陸上部に所属。専門は400メートル競走で、主将も務めた。「厳しい練習で根性が鍛えられた」と振り返る。女子生徒からバレンタインデーにチョコレートを贈られたこともあるという。

 同志社大卒業後、地元に戻って山形テレビに就職。ディレクターとしての経験は、県議時代の質問づくりにも役立った。

 「33回目」というお見合いで出会った公認会計士の夫の求めで退職し、専業主婦に。一方で、引退する父の後を継いで県議に立候補する際、背中を押してくれたのも夫だったという。

 夫との決め事は、外食、家での食事にかかわらず、夕食は一緒にとること。料理が好きで、自宅の台所には調味料やスパイスがずらりと並ぶ。家事は夫と分担してきたが、料理は自身が担当。だが知事選の立候補が決まって過密スケジュールが続く中、「見かねたのか、夫がついに芋煮を作ってくれたんです。しかも、私と同じように泥芋から」とうれしそうに話す。

 旅行も趣味だが、今は時間がとれない。「湯船にゆっくりつかること」が息抜きだという。(三宅範和)

つや姫PR・多様性尊重 吉村美栄子(69) 無・現

 政治経験はなかったが、2009年の知事選で周囲に推され「大好きな山形をもっとよくしたい」と立候補を決意した。現職を破って初当選し、東北初の女性知事に就任。その後は2回連続で無投票再選された。

 就任直後に命名しPRに努めた「つや姫」は国内屈指のブランド米に育ち「生産農業所得は2倍以上になり、東北2位になった」と誇る。任期中に印象深かったことの一つに挙げるのが、東日本大震災後、県道が崩落して困難が続いた肘折温泉(大蔵村)のため、突貫工事で進めた肘折希望(のぞみ)大橋の完成。「建設会社の社長も『これで従業員を休ませられる』と男泣きして、ドラマチックだった」

 中山間地にある大江町沢口地区で、兄2人、姉2人の末っ子として生まれた。父は営林署勤め。わら靴やそりを手作りしてもらい、野山を遊び回った。「父が社会党、母が自民党。違う思想の人が一緒に暮らしても良いんだな」と、大人になってから思ったという。

 走り幅跳びにハマった幼少期から一転、山形西高時代は文芸クラブで詩作もした。お茶の水女子大で教育心理学を学び、卒業後はリクルートで会社案内などの編集制作にあたった。長女を出産後、山形に帰郷。弁護士の夫と死別後は、山形市の教育相談員を務め、行政書士事務所も開業した。

 同居していた義母が昨秋に亡くなり、現在は長男夫婦、0歳の初孫との4人暮らし。「お互いの価値観を尊重しながらの同居でないと、若い人が我慢するなど大変なことになる」。県庁内では良い方法を紹介しながら3世代同居を推進するよう伝えているという。

 カタクリなどの野に咲く花が好き。自宅の小庭に様々な草花を植え、家族に「生存競争だな」と言わしめた。一日8千歩を目標に、手首には歩数計を巻いている。(上月英興)

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