漱石の「坊っちゃん」が映す 米議会暴動の原点

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太田啓之
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 文豪・夏目漱石(1867~1916)が小説家として活躍した1905~16年。この時期の日本は、日露戦争に勝利し、近代化が安定期を迎えると同時に、「日比谷焼き打ち事件」などの大衆暴動が多発し、「ポピュリズムの時代の始まり」ともされる。今月6日にもトランプ米大統領の支持者らが連邦議会議事堂に乱入するなど、現代のポピュリズムも暴動と深く結びつく。漱石はこの時代の大衆に何を見たのか。

写真・図版
日比谷焼き打ち事件の様子を伝える当時の絵はがき

 漱石の小説の中でも特に人気の高い初期作品『坊っちゃん』は、東京から四国に赴任した若き教師の目を通じて、当時の都会人と地方の人々との価値観の違い、あつれきを描く。この物語について、文芸評論家の松山巖さん(75)は「実は、群衆と化した近代人を徹底して揶揄(やゆ)した作品でもある」と指摘する。

 松山さんの著書『群衆 機械…

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