トランプ氏のアカウント停止 表現の自由に反しない?

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小山謙太郎
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 米ツイッター社がトランプ大統領の公式アカウントを永久に停止しました。トランプ氏の支持者が連邦議会議事堂に乱入した事件の2日後で、トランプ氏ツイッターを通じて「暴力をさらに誘発する恐れがある」というのが永久停止の理由でした。ただ、ツイッターは、人々が思いを伝えたり、様々な情報を得たりする場です。そこでの発信を規制することは「表現の自由」の侵害にはならないのでしょうか。憲法学と国際人権法学が専門で、SNS上の表現の自由ヘイトスピーチ問題などに詳しい建石真公子(ひろこ)・法政大教授に聞きました。

 ――トランプ氏のアカウント永久停止について、どう考えますか。表現の自由には反しないのでしょうか。

 表現の自由には、二つの流れがあります。米国や日本では、表現の自由は民主主義の基礎であり、個人の人格の発展にとって重要なものだとして特に重視されています。一方、ヨーロッパでは、かつてのナチスの存在もあって、社会に重大な影響と危険をもたらす表現は禁じられています。フランスドイツでは、「ガス室はなかった」といった人道に対する罪を否定するような言論には処罰が伴います。過去にそのような主張をする本を出版して処罰された例もありました。

 今回、トランプ氏の投稿について、ツイッター社は繰り返し警告を出していました。しかし、トランプ氏が暴力を誘発するようなツイートを繰り返したために閉鎖に至った経緯があります。米国や日本のように表現の自由が重視される国でも、一定の要件があれば制限は認められます。

 ――国や世界の情勢に影響を与えるトランプ氏の考えは多くの人が知りたいはずです。大統領という重要な立場にある人のアカウント停止にも問題はないのでしょうか。

 むしろ今回の場合は、発信者…

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