「トランプ党」終焉の始まりか 共和党内でも離反の動き

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ワシントン=園田耕司
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 トランプ米大統領の支持者が米連邦議会議事堂へ乱入した事件をきっかけに、共和党内でトランプ氏と距離を置く動きが急速に進んでいる。前代未聞の事件の責任追及が進むなか、公然とトランプ氏を批判する共和党議員が出ており、「トランプ党」の終焉(しゅうえん)が始まったという見方もある。(ワシントン=園田耕司)

 「大統領が、弾劾(だんがい)に相当する罪を犯したと思う」

 共和党のトゥーミー上院議員は9日、FOXニュースでこう述べた。民主党が、トランプ氏の弾劾訴追に向けて進むなか、共和党からも賛同が出た形だ。

 共和党の多くの議員にとってはこの4年間、トランプ氏を批判することがタブーだった。支持者からのカリスマ的な人気があり、自らに反発する人には容赦ない攻撃を加えるためだ。共和党上院トップのマコネル院内総務らは、トランプ氏の行動を常に擁護。昨年の共和党全国大会では、1856年以来、4年ごとに策定してきた政策綱領を策定せず、「(共和党は)現在も今後も大統領の『米国第一』の公約を積極的に支持する」という決議を採択したほどだ。

 しかし、トランプ氏の大統領選敗北で、潮目が変わった。昨年12月に選挙人の投票が終わると、マコネル氏もバイデン次期大統領の勝利を認めた。トランプ氏は最後の望みとして、投票結果を確認する6日の上下両院合同会議で進行役を務めるペンス副大統領が結果を覆すように圧力をかけたが、これまで忠実だったペンス氏は「その権限はない」と要求を拒否した。

 とどめは、合同会議中に起きた議事堂乱入事件だった。150人以上の共和党議員が選挙結果について異議申し立てをする予定だったが、トランプ氏からあおられて議事堂を占拠した支持者たちは、米国の民主主義の象徴である建物を冒瀆(ぼうとく)し、議員たちを危険にさらした。会議の再開後、壇上に立った共和党議員は次々と事件を非難し、異議申し立ての熱気は急速にしぼんだ。

 ジョージア州の上院選決選投票で、トランプ氏の人気にあやかろうと熱烈に支持していたレフラー上院議員は「再考せざるを得ない。自分の良心に従い、投票結果に反論することはできない」と異議申し立てを取りやめた。トランプ氏のゴルフ仲間で盟友のグラム上院議員も「私を仲間に入れてくれるな。もうたくさんだ」と突き放した。

 トランプ氏に強く同調し、異議申し立てをしたクルーズ上院議員は事件から一夜明けた7日、地元メディアの取材にこう答えた。

 「トランプ氏の発言や言葉遣いはしばしば一線を越える。特に昨日は一線を越えた。私はそれに賛同しないし、この4年間、トランプ氏の発言に賛同したこともない」

「4年後に大統領候補になる可能性、自分で壊した」

 トランプ氏は大統領選後、新…

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