厚かった諏訪湖の氷、複葉機が着陸 百年前の貴重な写真

依光隆明
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 長野県諏訪湖の「御神渡(おみわた)り」をつかさどる八剱神社(諏訪市)に百年前の貴重な写真がある。複葉機で諏訪の街を空撮した数枚や、特に珍しいのはその機が諏訪湖の氷上に着陸する写真。近年は分厚い氷を見ることが少ないだけに、宮坂清宮司は「昔はこんなに氷が厚かったんですねえ」。

 昨年7月、氏子から託された。説明書きによると、空撮が行われたのは1917(大正6)年の2月15日から17日にかけて。「軍用気球研究会所沢試験場ヨリ耐寒飛行試験トシテ諏訪湖ニ来ラレシ時撮影セシモノナリ 陸軍少佐益田済君ヨリ記念トシテ贈ラル」と添えられている。

 氷上の写真はその中の一枚。複葉機が諏訪湖の氷上に着陸する寸前らしい。大勢の住民が見守る向こうにもう1機見える。埼玉県の所沢は1911(明治44)年に日本初の飛行場ができた場所。添え書きに「モ式19号、42号」とあることから、軍が当時導入したモーリス・ファルマン式飛行機2機だと読める。

 空からは上諏訪駅周辺や下諏訪町岡谷市などを撮っており、百年前の町並みがくっきりと残っている。1905(明治38)年に開業した上諏訪駅は、機関区や多数の入れ替え線、宿舎などが立地、当時のにぎわいを伝えている。(依光隆明)