米、キューバをテロ支援国家に再指定 影響は限定的か

ワシントン=渡辺丘、サンパウロ=岡田玄
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 ポンペオ米国務長官は11日、キューバテロ支援国家に再指定すると発表した。今月20日に発足するバイデン米次期政権が、オバマ前政権が進めた対キューバ融和路線に戻るのを妨害する狙いがあるとみられる。

 ポンペオ氏は声明で、キューバは、米国が敵対するベネズエラのマドゥロ政権を支援し、コロンビアの左翼ゲリラ幹部の引き渡しを拒否し、米国からの亡命者を受け入れたなどと批判。「カストロ政権は、国際テロや米国の司法の転覆への支援をやめなければならない」と主張した。

 米国は1982年、キューバテロ支援国家に指定し、オバマ前政権が15年5月に解除。同7月には54年ぶりに国交を回復させ、キューバ革命以来、半世紀以上対立した両国関係は大きく改善した。

 しかし、トランプ政権は強硬路線にかじを切り、米国人の渡航を制限したり、米国からの送金を規制したりするなど、経済制裁を強化していた。

 キューバ側は強く反発している。ロドリゲス外相は11日、「米国による偽善的で皮肉なテロ支援国家への指定を非難する」とツイッターに投稿した。ただ、再指定が与える影響は限定的とみられる。

 米国が10日時点でテロ支援国家に指定しているのは北朝鮮、イラン、シリアの3カ国。(ワシントン=渡辺丘、サンパウロ=岡田玄)