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 体の右半分はオス、左半分はメスの特徴を持ったガの「ヤママユ」を、倉敷青陵高1年の山田洋平さん=岡山県倉敷市=が赤磐市内で見つけた。寄贈した倉敷市立自然史博物館によれば、ほとんど発見例がないという。

 ヤママユは全国に生息し、山田さんが採取したものは羽を広げた幅が13センチほど。触角が幅広い「くし状」で暗褐色というオスの特徴を体の右半分に、触角が細長いくし状で黄土色というメスの特徴を左半分に備えた「雌雄型」だ。

 見つけたのは一昨年9月、赤磐市惣分の川で父とドジョウを探していたとき。付近の雑木林で高さ5メートルほどの高さの木の葉に止まっているところを網で捕った。

「捕まえたときは不思議な感覚」

 生物観察や標本作りが好きな山田さんは、一目で「雌雄の特徴を持った珍しいヤママユだ」と直感。後日、市自然史博物館に持ち込んだ。昆虫担当の奥島雄一学芸員(51)によると、昆虫の雌雄型は10万~20万匹に1匹の割合という珍しさ。奥島さんが複数の専門家らに問い合わせるなどし、ヤママユの雌雄型の報告は3例ほどしかないことも分かった。

 奥島さんは「雌雄の特徴が左右できれいに分かれており、傷みもほとんどない完全体。驚くべき発見」と目を丸くする。

 山田さんは記録報告を書き上げ、昆虫の専門誌「月刊むし」(むし社)に投稿。昨年12月号に掲載された。「捕まえたときは本当かと不思議な感覚だった。記録に残したかった」。今後も珍しい生き物探しに挑戦していくという。(小沢邦男)