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 四つの市民襲撃事件で殺人罪などに問われた特定危険指定暴力団・工藤会(北九州市)の最高幹部2人に対する論告求刑公判が14日、福岡地裁である。検察側はトップで総裁の野村悟被告(74)、ナンバー2で会長の田上不美夫被告(64)に対し、死刑を含め極めて厳しい求刑を検討しているとみられる。

 両被告は、北九州市で元漁協組合長(当時70)が撃たれ死亡した事件(1998年)で殺人と銃刀法違反の罪に、元福岡県警警部が北九州市内で撃たれた事件(2012年)で組織犯罪処罰法違反(組織的な殺人未遂)と銃刀法違反の罪に、福岡市で看護師が刺された事件(13年)、北九州市で歯科医師が刺された事件(14年)で組織犯罪処罰法違反(組織的な殺人未遂)の罪に問われている。

 両被告が逮捕されたのは14年9月。公判は19年10月23日~昨年9月3日に計59回あり、延べ91人の証人が出廷。両被告は罪状認否や被告人質問で、4事件への指示や関与をすべて否定した。

 だが検察側は、被害者が関わる利権に工藤会が近づこうとしていたこと、野村被告と被害者との間にトラブルがあったことなどから襲撃の動機があったと指摘。すでに有罪判決を受けた実行役らが組織内で処分されず、一部の組員は報酬も受け取っていたことなどから、4事件は工藤会による組織的な犯行で、最高幹部の指示や了承なしに事件は起こり得なかったと判断した。

 暴力団組織による殺人などの行為に対する処罰を強化した組織犯罪処罰法の「組織的な殺人(未遂)」の法定刑は「死刑または無期懲役もしくは6年以上の懲役」で、刑法の殺人(未遂)よりも重い。さらに4事件では、元漁協組合長射殺事件で実行役の組幹部ら3人に無期懲役(1人が求刑通り無期懲役、1人が懲役20年の有罪判決、1人が無罪判決)、同事件を除く3事件に関わった元組幹部にも無期懲役(懲役30年の有罪判決)を求刑しており、検察側は両被告には同等以上の求刑をするとみられる。

両被告、現在も強い影響力か

 福岡県警は野村、田上両被告が…

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