榊原謙、吉田貴司
ヤマハ音楽教室で働くピアノ講師らが昨年11月、労働組合をつくりました。きっかけは、新型コロナウイルスがあらわにした自身たちの働き方の不安定さ。SNSでつながり、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」で団結を確認。メンバーが初めて顔を直接あわせたのは、労組結成の当日でした。
拡大するヤマハ音楽講師ユニオンを結成し、記者会見する組合員の女性たち=2020年11月19日、東京都内、吉田貴司撮影
「ユニオンをつくりませんか」
ヤマハ音楽教室でピアノやオルガンを教える女性(29)は昨年4月、会ったこともない各地の講師仲間たちに向けて、ツイッターでこうつぶやいた。すると、ほどなく付いた「いいね」を意味するマークは3桁に。反響の大きさに、息をのんだ。
このつぶやきを見て、同じ20代の講師が連絡をくれた。「同じような考えの講師さんでグループをつくりませんか」。見ず知らずの講師同士、きっとコロナ禍がなければ知り合わなかった。思いを共有できたことがうれしく、心強かった。一方で、こうも思った。
「もう引き返せない」
楽器大手ヤマハの一般財団法人…
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朝日新聞社会部