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 漆黒の富士山を背にまばゆい輝きを放つ清水港。遠くには富士や沼津の街々が光の帯のように見える――。静岡市清水区の日本平山頂から望む夜景をもっとアピールしようと、市や観光業者らが動き出す。

 日本平の夜景は、民間団体の「日本夜景遺産」に選ばれている。2019年には市内で「夜景サミット」が開かれるなど、評価も高まりつつある。一方で、「百万ドルの夜景」と形容される熱海などに比べて認知度はいま一つだ。

 そこで、富士山の眺望で知られる県内有数の景観地を日中だけでなく夜も訪ねてもらおうと、官民一体で魅力度アップに取り組むことになった。たとえば、清水港の工業地帯に様々な光の照明を当てて幻想的なイルミネーションを演出できないか。現在は夕方になるとふもとに下りてしまう路線バスの運行時間や、頂上にある土産品店や観光施設の営業時間の延長なども検討項目にあがっている。

 昨年は市の依頼で、世界的な照明デザイナーの石井幹子さんが2回にわたり来訪。日本平の夜景を目にし、「とてもすばらしい夜景。アイデアのイメージが次々と膨らんできた」とお墨付きをもらったという。

 市によると、来年度には石井さんの視察結果も踏まえた新たな夜景に関する計画を策定。民間企業と協力しながら、日本平の夜景を活性化させるプロジェクトを推し進めていく。

 頂上付近のホテルや土産物店などからなる日本平観光協会も、集客に向けた構想を描き始めるとともにPRに力を入れる。同会の山本憲正事務局長=日本平ホテル勤務=は「ここからの夜景はプライスレス。熱海と比べてもスケールが大きい。ぜひ一度、夜の日本平に足をお運び下さい」と呼びかけている。(中村純)

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