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 新型コロナウイルスの影響を受け、愛知県蒲郡市の複合リゾート施設「ラグーナテンボス」の運営会社が、「タラソテラピー」と呼ばれる海洋療法事業から3月限りで撤退する。コロナ禍で集客が落ち込み、「選択と集中」の考えからテーマパーク「ラグナシア」など残る3事業に経営資源を集約する。

 運営会社ラグーナテンボスによると、タラソテラピーは海水や海藻、海泥を使って自然治癒力を引き出す医学療法とされ、敷地内の「タルゴ ラグーナ」「ホテル ラグーナ ヒル」「ラグーナの湯」の各海水温浴施設で実施している。

 同社は事業撤退に先立ち、関連施設の土地(面積約2万3千平方メートル)と建物(延べ床面積約9千平方メートル)を名古屋市のリゾート事業会社「リゾートトラスト」に昨年12月21日付で売却(金額は非公表)した。

 また、約10人の社員ら従業員は主力のラグナシアのほか、商業施設「フェスティバルマーケット」やホテルなどに配置転換する。広報担当者は「コロナ禍で臨時休業した後も、全体的に来場客数が伸びなかった。ラグナシア、マーケット、ホテルの各事業に注力していく」と話している。

 温浴施設を取得したリゾートトラストは、隣接地で会員制リゾートホテル「ラグーナベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート」を2019年から運営している。施設は4月21日に引き渡される予定。

 タラソテラピー事業は引き継がず、施設を解体する。担当者は「リゾートホテルなど事業展開を目的に取得した」という。

 ラグーナテンボスの前身は、県や蒲郡市、トヨタ自動車などが出資する第三セクター「蒲郡海洋開発」が02年に全面開業した「ラグーナ蒲郡」。タラソテラピー事業は翌年に始まった。

 集客が振るわず、巨額の債務超過に陥った海洋開発社は14年、支援に名乗りを上げた大手旅行会社エイチ・アイ・エス(HIS)が設立したラグーナテンボス社に主要事業を5億円で譲渡。施設名も現名称に変更された。開発社はその後解散した。(床並浩一)

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