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 旧優生保護法での強制不妊手術をめぐり、全国で初めて実名を公表して提訴した札幌市の小島喜久夫さん(79)の訴訟の判決が15日、札幌地裁で言い渡される。約60年前、子どもを産み育てる選択肢を理不尽に奪われた。「国は俺から幸せも不幸も奪った」。心の痛みは今も消えない。

 訴状などによると、小島さんは生後間もなく北海道石狩市の農家に引き取られた。複雑な家庭環境のなか、けんかを繰り返すなど生活が荒れた。19歳のころ、帰宅すると自宅に警察官がいた。手錠をかけられ、札幌市の精神科病院に連れていかれた。診断がないまま、「精神分裂病(のちに統合失調症と改称)」として入院させられ、不妊手術を強制された。「あんたたちみたいのが、子どもをつくったら大変だから」。看護師からそう言われた。

「俺も手術を受けたんだ」

 妻の麗子さん(78)には長い間、子どもができない理由を「前におたふく風邪にかかったせいだ」と説明してきた。2018年1月30日、同法での強制不妊手術をめぐって宮城県の女性が全国で初めて提訴した。ニュースで知った小島さんは初めて、「人生を国によってめちゃくちゃにされた」と意識した。

 「俺も手術を受けたんだ」。翌…

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