命落としかけた大空襲「なぜ起きた」 半藤さんの原動力

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大内悟史

 「日本のいちばん長い日」など、昭和史に光をあてた作家の半藤一利(はんどう・かずとし)さんが亡くなった。

 昭和史を伝え続けた語り部の根底には、14歳当時の空襲体験があった。1945(昭和20)年3月10日の東京大空襲。東京・向島の自宅周辺を襲った焼夷(しょうい)弾は「土砂降りの大雨なんてものじゃありません」。逃げまどう途中、川でおぼれて命を落としかけた。

 なぜこんなことが起きたのか。無謀な戦争に突き進み多くの犠牲を生んだ日本近現代史の解明と、記憶の継承を生涯の原動力とした。

 文芸春秋の駆け出し編集者の頃、坂口安吾の原稿取りを機に「弟子入り」し、「歴史探偵」を名乗った。ベテランの海軍記者だった伊藤正徳の取材執筆を手伝い、旧軍人が自慢話や弁解に傾き、責任を回避しようと証言を曲げるさまから歴史の教訓を得た。

 社内に戦史勉強会を立ち上げ…

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