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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言の対象区域が13日、11都府県に広がった。都心に通う人が多い北関東では、栃木県だけが新たに対象になった。隣接する群馬、茨城両県と判断を分けたのは何だったのか。

 「国の宣言の下で強力に感染防止対策が実施できるよう追加をお願いした」

 栃木県の福田富一知事は13日夜の会見で、こう述べた。国に宣言を要請した12日にも「国の発令はインパクトがあり、県民の行動変容につながる」と訴えていた。医療体制の逼迫(ひっぱく)を解消するには、国の影響力が必要との判断だ。

 同県内では年末年始に感染者数が急増した。12月19日に1千人を超え、今月12日までの3週間余りで2699人まで増えた。直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数(10日時点)は43・85人で東京都、神奈川県に次いで多い。

 「医療機関やホテルでの受け入れは限界ぎりぎりだ」と県医療政策課の担当者は語る。12日現在、1313人が入院や療養を必要とするが、病床と宿泊療養施設は合わせて617人分しかない。看護師や保健師の不足もあり、970人が自宅療養を強いられており、4日と12日に計2人が自宅療養中に死亡した。

 県は国の試算に基づいてピーク時の1日あたりの感染者数を40人と見込んで医療体制を整備してきたが、年末から大幅に上回る状態が続く。福田知事は重症者が10人を超えた12月23日、「医療危機警報」を出して不要不急の外出自粛を呼びかけたが、年が明けると事態はさらに悪化した。

 1月5日には初めて100人超となる111人の感染が発表され、100人台が11日まで続いた。県によると、年末年始に病院や高齢者施設でクラスター(感染者集団)の発生が相次いだ上、冬休み中に家庭内感染が増えたことが影響したとみられるという。

 県幹部は「これだけ呼びかけて感染者が減らなかったら、何をすればよいのかわからない」と漏らす。

 首都圏1都3県が緊急事態宣言下になった8日、福田知事は栃木県での宣言発出に向けて国と調整する意向を表明。9日からの3連休、感染状況の詳細を毎日内閣官房に連絡した。茨城、群馬両県にも連絡し、国への要請に同調してもらえる可能性を探ったが、足並みはそろわなかった。

 別の県幹部は10日、群馬県の山本一太知事の「まずは県で出来ることを全力でやる」という内容のツイッター投稿を読んで思った。「感染拡大の状況がうちとは大きく違う。共同での要請は難しいんだな」

 福田知事は12日の会見で、宣言によって県民の外出自粛の意識が高まることへの期待を語る一方、こうも言った。「我々も試行錯誤。知事として何ができるかわからない」

群馬知事「ギリギリ踏みとどまっている」

 栃木県の意向を受け、群馬県も…

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