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 【島根】出雲地方の生活や祭礼に用いられてきた「かざり」に注目した企画展「出雲国を彩るかざり」が松江歴史館(松江市殿町)で開かれている。古代から現代まで計63点を展示する。2月7日まで。

 古代のかざりとして展示されているのは、古墳時代後期(6世紀後半)の「出雲型子持(こもち)壺(つぼ)」。つぼの上部に、六つの小さなつぼがついた須恵器。つぼに底がなく、ほかの地域では見られない出雲特有の形状という。「(つぼに底がないことから)祭祀(さいし)のためだったと考えられます」と学芸員の大多和弥生さんは話す。

 江戸時代の松江藩の家老のかぶとは羽を広げたトンボの形だ。前にしか進まない「勝ち虫」として、武士にとってめでたいモチーフとして用いられる。また、前に突き進むイノシシを表す「猪目印(いのめじるし)」という文様もかぶとに付けられており、武士としての気概を表現しているという。

 現代のかざりとしては、高さ150センチほどもある平田一式飾り「海老」だ。2008年に保存会が制作した。チェーンやライトなどすべて自転車の部品で作られている。本来は茶器や仏具などの道具一式を使って人や動物の形を作る郷土芸術だが、自転車を使う一式飾りは大正10(1921)年から始まったという。「一式飾りは従来作っても保存されるものではなかったが、平田の大事な文化として町のあちこちに残されている」と大多和さんは話す。

 受け付けは午前8時半~午後4時半。21日は休館。大人500円、小中学生250円。(榊原織和)

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