[PR]

 大阪の主婦がSNSでこぼした姑(しゅうとめ)への愚痴が話題を呼び、本にまとめられた。「私のシミーズ勝手に売ったやろ」と言いがかりをつけ、「あんたカブトムシみたいやな」と悪びれもせず言う。嫁の立場で毒舌にテンポよく突っ込みを入れながらつづった日常は笑いを誘い、共感を呼んでいる。

 昨年秋、「お義母(かあ)さん、ちょっと黙ってください」(新潮社刊)を出版したアラサーのばたこさんは、大阪府内に少し年上の夫と3人の子どもと暮らす。

 自転車で10分ほどの場所に住む姑との初対面は数年前。結婚を前に夫とあいさつに行った時だ。話の途中で救急車のサイレンが聞こえると、「黙って!」「行かなあかん」と言い残していなくなった。見に行くと、やじ馬の中で周りと「なぜ救急車が呼ばれたのか」を論じ合っていた。

 姑の日常の一端はこうだ。市役所にマイナンバーカードをとりにいき、「覚えやすい番号にして下さい」と7の連番を要求。身分証を求められると、薬局のポイントカードを取り出す。ばたこさんが、物であふれる姑の家を整頓しようとすると、「何でもかんでも捨てたらいいってもんちゃうで!」と一喝する。

 言いたいことを言う姑に悩んでいた2年前、友人に教えられて匿名でツイッターのアカウント(@bametutai)をつくり、愚痴をはき出すようになった。ハンドルネームの「ばたこ」は、子どものお気に入りのおもちゃ「アンパンマン」に出てくるキャラクターからつけた。

「うちも同じです」

 すると、面識のないフォロワーから「うちも同じです」「私も悩んでいます」とメッセージがきた。「自分だけではないんだ」と思うだけですっきりした。ウェブサービス「note」でもその日々をつづった。

 ツイッターを介した姑とのやりとりはかけ合い漫才のようだ。

 しょっちゅう家に来る姑に、雨の日、「来なくてもいい」と伝えると、「わかった。じゃあ車で迎えにきてもらったら解決や」と返された。ツイッターには「トンチ??一休さんなん??」と書き込んだ。

 いらいらが募り、姑に「デリカシーをもった方が良い」と言った時は、笑いながら、「大和川に捨ててもうた」。すかさずツイッターにこのエピソードを書き込み、「捨てたデリカシーを探しに身一つで大和川泳いできてほしい」と突っ込んだ。そんな軽妙な文章に、ファンが増えていった。

 「愚痴なのに笑いもある」と目をつけた新潮社の編集者、川端優子さんが、書籍化を持ちかけた。10月に出版されると話題を呼び、翌月、増刷された。川端さんは「優しさがあり、読んだ人を嫌な気持ちにさせない。避けられない家族とのつきあいをどうするか、そんな答えの一つが本にあるのでは」と言う。

記者の質問に考え込んだばたこさん「仕返しは…」

 ツイッターでは鋭い言葉で突っ…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら