【動画】合唱のコロナ対策、注意点は=理研・豊橋技術科学大・神戸大提供、京都工芸繊維大・大阪大協力
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 新型コロナウイルスでは、合唱によるクラスター(感染者集団)の発生も相次いでいる。歌うとき、できるだけ感染リスクを低くするには、どうしたらよいのか。

 合唱による感染は、早くから指摘されてきた。米ワシントン州の合唱団では昨年3月、2時間半の練習に参加した61人のうち、52人に感染が広がったとみられる事態が起き、米疾病対策センターが報告書(https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6919e6.htm別ウインドウで開きます)をまとめている。

 国内では学校で合唱していた子どもの感染が相次いで確認され、文部科学省は昨年12月、原則マスクをつけ、前後左右の間隔を2メートル(最低1メートル)空けて歌うよう求める通知を出した。

「第九」で1メートル超え飛ぶ飛沫

 この通知の背景には、歌い手からしぶき(飛沫(ひまつ))がどう広がるのか、実際に調べた実験のデータがある。

 全日本合唱連盟と東京都合唱連盟は12月に報告書をまとめた。様々な年齢の人に、小さな飛沫を可視化する特殊なカメラの前で歌ってもらい、飛沫の飛ぶ距離や量を見た。

 自身も合唱団に所属する横浜市立大学病院の加藤英明・感染制御部長が実験を監修した。曲は、はっきりした強弱があり、卒業式などで人気の合唱曲「大地讃頌(さんしょう)」(曲・佐藤真、詞・大木惇夫)の最終盤、「母なる大地を」から徐々に声量が増す14小節と、日本語との違いを見るためにドイツ語の「第九」で試した。

 5マイクロメートル以上の比較的大きな飛沫でみると、大地讃頌では男性で最大61センチ、女性で最大56センチまで飛んだ。ドイツ語の第九では遠くまで飛び、最大で111センチだった。

 合唱の練習で用いられる、母音だけで歌う方法では、ほとんど飛沫が見られなかった。「ははなるだいちを」であれば「あああうあいいお」と歌う方法だ。子音によって飛沫の発生に差があり、50音を読み上げる実験では、タ行やパ行などで増えた。

 マスクをつけて歌うと飛沫は大幅に減った。ただし、歌唱用マスクとして使われることがある、鼻の部分から胸元まで布を垂らす形のマスクでは、隙間のある下の部分から飛沫が広がる様子が見られた。

 加藤さんは、「音をハモらせるために人と人との距離を短くしたいという希望はあるが、人との距離を空ければ空けるほど安全なのは間違いない」と話す。

 実験を受けて改訂した全日本合…

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