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 新型コロナウイルス感染症の患者が国内で初めて確認されてから15日で1年を迎える。感染は収まらず、国内の感染者は30万人、死者は4200人を超えた。1月には11都府県に再び緊急事態宣言が出る事態で、医療崩壊の本格化が懸念されている。

 昨年1月15日、中国・武漢から帰国した男性が国内では初めて新型コロナに感染していることが確認された。その後、春の「第1波」は緊急事態宣言を経て沈静化したものの、夏に「第2波」があり、10月29日には累積の感染者が10万人に達した。波が完全に収束しないまま、冬場の「第3波」を迎えて感染は急拡大。12月20日に20万人、今年1月13日に30万人を突破した。

 厚生労働省によると、感染者の半数近くを30代以下が占める。一方で高齢者ほど重症化しやすく、死亡率は80代以上で12・3%、70代で4・5%、60代で1・4%。一方で、30代は0・025%にとどまる。

 13日の厚労省の専門家会議では、若い世代が飲食の場で感染し、職場や家庭にウイルスを持ち込んだと指摘。さらに年末年始に帰省をして感染が全国に広がったと分析した。

 11月以降、感染者の増加傾向が強まっていたにもかかわらず、政府は7月から始めた「Go To」事業を続けた。「感染者急増のきっかけ」と日本医師会などが指摘したが、加藤勝信官房長官は11月19日の記者会見で「考え方に何らの変更もない」とし、菅義偉首相は「静かなマスク会食」を提案するなどずれが目立った。政府の分科会も翌20日に見直しを提言したものの、政府が方針を転換し、全国で一斉に事業を停止したのは1カ月以上が過ぎた12月28日だった。年末以降、感染者数が激増し、再度の緊急事態宣言に至った。(石塚広志)