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 バイデン米次期大統領は14日、コロナ危機対応の追加経済対策を発表した。家計への追加給付金や失業保険の拡充を柱に、総額1・9兆ドル(約200兆円)の財政出動を米議会に促す。根強い党派対立のなか、大統領就任後、すみやかに追加対策を打てるかが新政権の今後を占うカギとなる。

 要請には、国民1人当たり1400ドル(約15万円)の追加給付金や、失業保険の週400ドルの上乗せなどが盛り込まれた。検査の充実に500億ドル、ワクチン接種に200億ドルを充て、ウイルスの拡大を抑えることで経済の活性化を図る。子育て世帯への減税や、公約だった最低賃金の時給15ドルへの引き上げなども求めた。

 バイデン氏は14日の演説で、コロナ禍で広がる経済格差の問題を強調し「米労働者や家族に焦点を絞り、賢明な投資を大胆に進めれば、不公正を改め、米経済を強化できる」と述べた。

 予算権限を握る米議会は昨夏以降、機能不全に陥り、昨年末まで経済対策をまとめられなかった。米連邦準備制度理事会(FRB)が空前の金融緩和を続けてきたが、限界も見えつつある。FRBのパウエル議長は14日の講演で、財政政策の重要性を改めて強調。さらに「最も重要な経済対策は医療政策だ。いまだに成功していないウイルスの抑制だ」と述べた。

 1月のジョージア州の上院選決選投票の結果、議会は上下院とも、バイデン氏が属する民主党が実質的に過半数を握ることになった。ただ与野党の勢力差はわずかで、バイデン氏は難しい政権運営を迫られる。上院でのトランプ大統領の弾劾(だんがい)裁判の動向もにらみつつ、早期の追加対策法案の成立を目指すことになる。(ワシントン=青山直篤)