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 子の利益を守るため親の離婚後の養育はどうあるべきか、法制審議会で議論されることになった。上川陽子法相は15日、2月の法制審総会で諮問することを明らかにした。父母の双方が親権を持つ「共同親権」や養育費の不払い、面会交流の機会の確保など幅広い論点について、どんな法制が必要か検討してもらい、早期の取りまとめを目指す。

 現行の民法は「単独親権」を採用している。母親が子を引き取るケースが圧倒的に多いなか、厚生労働省の調査では、母子世帯の7割以上が養育費を受け取っておらず、子の貧困は深刻な状況にある。離婚時に取り決めをしているのが4割余りと不十分なことが一因に指摘されている。面会交流の取り決めはさらに少なく24%にとどまり、46%で一度も父と子の面会交流が行われていないという。

 こうした現状を受けて法制審では、取り決めを促進するための方策や、配偶者からの暴力(DV)がある場合にどう対応するかといった点についても議論する。上川氏は15日の記者会見で、「離婚に伴い養育への深刻な影響が指摘され、女性の社会進出や父親の育児への関与の高まりから養育のあり方も多様化している」と指摘。「喫緊の課題。チルドレンファーストの観点から実態に即した検討がなされることを期待している」と語った。

 また、上川氏は会見で、担保法制の見直しも法制審に諮問する考えを示した。融資時の担保に、企業の持つ土地などの有形資産や経営者の個人保証が充てられることが多い現状を改め、商品などの動産や売り掛け債権を対象とする制度の整備を目指す。収益を生み出す事業そのものを対象にできないかも検討課題になる。(伊藤和也)