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 【福岡】北九州市ゆかりの著名な建築家、村野藤吾(1891~1984)が設計した八幡市民会館(八幡東区)を、市の有形文化財に指定するよう求めて活動している市民団体が15日、市に署名を提出した。活動は全国に広がり、かつて村野の事務所に勤めた建築家らも署名したという。

 市民団体は、市内の建築家や地域住民らでつくる「八幡市民会館の活用を求める連絡会」。昨年10月下旬から署名活動を始め、集まった1680筆を提出した。

 市は2016年春、建物が老朽化し、耐震改修などに多額の費用がかかることを理由に八幡市民会館を閉鎖。18年8月に市埋蔵文化財センターへの転用を決めて、いまは基本設計が終わった段階だ。

 連絡会の代表で元九州共立大建築学科教授の竹下秀俊さん(74)は署名提出にあたり、「八幡市民会館が建築芸術として非常に優れたものだというのが建築界の共通認識だ。そのまま残してほしいという要望があがっている」と話した。

 村野事務所に勤めた経験がある東京の建築家佐藤健治さんは「もしこの名作に価値を損ねる改築がなされた場合、それは負の遺産として歴史に残るでしょう」との意見を市に寄せた。

 連絡会は、転用のための基本設計を市民に公開してワークショップを開くことなども重ねて求めた。(吉田啓)

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