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 大学入学共通テストは、昨年度まで31年続いた大学入試センター試験に代わって初めて実施される。

 出発点は2013年、安倍晋三前首相肝いりの教育再生実行会議が新テスト導入を提言したことだ。高校教育の質を改善し、生徒の主体的に学ぶ力を育てるため、「知識偏重の1点刻み」からの脱却を求めた。文部科学相の諮問機関・中央教育審議会の議論を経て、国語と数学に記述式の問題を導入することや、英語の「読む・聞く」力だけでなく、「書く・話す」力も合わせた4技能を測ろうと、民間の検定試験を活用する予定だった。

 だが記述式問題は、全国一斉の共通テストで採点をミスなく行うことが困難と指摘された。英語民間試験は、地域や家庭環境などによって受験機会に不平等が生じるとされた上に、萩生田光一文科相がテレビ番組で「身の丈に合わせて勝負して」と発言し批判を浴びた。19年、ともに第1回共通テストでの導入は見送られた。

 とはいえ、問題の中身は変わる。16日にある英語は「リーディング」(筆記)で発音やアクセントの単独問題は出ず、知識が実際の場面で活用できるかを問うような問題が出る。センター試験時代に2回読み上げられていた「リスニング」は、6問のうち4問が「1回読み」になり、配点が50点から100点に引き上げられた。他の教科でも文科省が重視する「思考力・判断力・表現力」を測るため、複数の資料を読み解く問題が増えるとされ、全体的に難しくなるとみられている。(伊藤和行)