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 ガソリンスタンド(サービスステーション、SS)がまちから1店もなくなったら――。昨年、1軒しかないSSが閉店した福島県三島町では、町が店を譲り受けて再開にこぎつけた。「SS過疎」は人口減少が進む地方の共通課題で、存続に向けて知恵を絞る。

 三島町唯一のSSは、町を東西に貫く国道252号を曲がった役場近くにある。もとは夫婦が営んでいたが、病気のために昨年5月に閉店した。

 町民は東に約12キロ離れた柳津町のSSか、西に15キロ離れた町外のSSで給油せざるを得なくなった。スポーツ店を経営する三島町の栗城浩一さん(64)は、会津若松市にある店から戻る途中、灯油を購入していた。

 マイカーや暖房需要だけではない。10台ある町の除雪車の大半は町内で給油しており、除雪を担う業者は「燃料が手に入らなければ除雪が間に合わない」と危機感を抱いた。

 矢沢源成(げんせい)町長は「町民の命を守るためにSSは必要」と考え、町が譲り受けることにした。100%出資する農業法人「桐(きり)の里産業」が運営を担い、昨年12月4日に再開した。

 栗城さんは「町にSSがなければ困る。町が再開してくれてよかった」。県石油商業組合の小林勝専務理事も「災害時最後のとりでとして供給を絶やさないという使命が、町民の生活や命を救うことになる」と評価する。

 町にはかつて国道沿いに別のSSがあったが、老朽化で2011年に閉鎖。16年の町民アンケートでは「SSをこれからも存続してほしい」が8割を超え、理由は「身近にあった方がよい」が大半を占めた。

 今回、SSを再開できたが、課題はどう維持していくかだ。人口減少が進む中、売り上げが減れば存続が難しくなる。

 そこで町は、3年後をめどにSSを国道沿いに移転させる計画だ。交通量が多く、町外のお客を期待できる。町民が気軽に立ち寄れるスペースを設けたり、野菜など地場産品を販売したりする構想を描く。

 矢沢町長は「高齢化が進む町に…

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