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 「大学入試センター試験」に代わる初の「大学入学共通テスト」が16日、千葉県内でも始まった。「コロナ禍」「初のテスト形式」という二つのハードルを抱えつつ、17日までに県内約30会場で約2万5千人がテストに臨む。

 「新しい形式ということもあり、ものすごく緊張した1日でした」

 午後6時半ごろ、会場の千葉大からは、最後の英語のリスニングを終えた受験生たちが続々と出てきた。その中の1人、浪人生の女性(19)=富里市=はほっとした表情を見せた。

 めざすのは千葉大医学部。高校1年生の時に父親を原因不明の病気で亡くした。だからこそ、「原因不明の病気で苦しむ人を救える医師になりたい」と強い思いを持ってきた。試験方式が変わる怖さもあったが、医師への思いが上回り、浪人を決めたという。

 昨年は、午前8時半から午後9時まで塾で勉強漬けの生活。コロナ禍で約2カ月塾が休みになると、週1回ほど、塾の先生に電話で質問してわからない問題に取り組んだ。

 コロナに感染すれば自身で組んだ勉強のスケジュールが崩れてしまう。家族との接触も避け、自宅でも自室にこもった。「孤独を感じることもあってつらかった」。そんな時は、医師になった自分を想像した。

 迎えたこの日、母親から「あなたは1年本当に頑張ったから大丈夫」と笑顔で送り出された。英語のリスニングは昨年までと大きく違い、「少しパニックになりました」。それでも、それ以外では、昨年の試験の反省を生かし、時間配分などで冷静に対応できたという。「1年間勉強した成果は出せたと思います」

 帰りの電車では17日の化学の参考書を読むといい、「コロナに気をつけながら帰宅します」と話した。

 千葉大の法政経学部を目指す県立千葉高の女子生徒(18)は「日本史などは複数の資料から読み取って考えさせる問題が多く、時間が足りなかった」。休校期間中は友達と分からない問題をLINEで教え合うなどして過ごしていたという。(佐藤瑞季)