初の共通テスト第1日程終了 身近な話題扱う出題目立つ

伊藤和行
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 初めての大学入学共通テストは17日、理科と数学の試験があり、第1日程を終えた。昨年の大学入試センター試験と比べて現実社会で起きる身近な話題を扱う出題が目立ち、数学など問題のページ数が増えた教科も多かった。平均点の中間集計は20日に発表される予定。第1日程の追試験・再試験と、コロナ禍の休校で授業が遅れた現役生が選択した第2日程は30、31日にある。

 当初、記述式問題を導入予定だった「数学I」「数学I・数学A」は、センター試験より解答時間が10分長い70分になり、問題のページ数は計16ページ増えた。2日間の全6教科のページ数を昨年のセンター試験と比べると、減った教科もあったが、全体では計47ページ増えた。

 「数学I」「数学I・数学A」では陸上競技の100メートル走をイラスト付きで扱った問題が出た。「物理基礎」では、プールで泳いだ際のエネルギーの動きから宇宙の惑星の表面温度にまで及ぶ会話形式の問題が出た。

 大学入試センターの作問担当者はその他の教科も含め、「教科書の知識を覚えて答える問題は極力避け、資料をよく考えて理解し、自分の力で答える組み立てにした」と総括した。東京都内の試験会場で受験した私立高の女子生徒(17)は2日間の試験を終え、「どの教科も知識よりも思考力を問うような問題が増え、だいぶ頭を使った」と話した。

 センターによると、初日の16日に東京都内の会場で、鼻を出したままマスクを着け続けた受験生1人が、監督者の注意に従わなかったため不正行為と認定され成績が無効となった。地理歴史・公民、国語、外国語を受験し、それぞれの監督者から鼻を覆うよう計6回注意され、成績が無効になるとも伝えられていた。受験生は理由を説明しなかったという。

 今回のテストでは、感染症対策のため正しいマスク着用が義務づけられており、感覚過敏などで着用が困難な場合は事前申請が必要だ。ほかにも2日間で計3人がカンニングなどの不正行為で失格となった。

 初日の試験が暴風雪で中止になった北海道稚内市の会場では、予定どおり試験を実施。全国の681会場のうち、2会場の計41人が、監督者が数学の試験終了時刻を間違えたことにより再試験の対象となったほか、列車の遅れで別の会場の1人が繰り下げ受験となった。この日最も受験者数が多い「数学I」「数学I・数学A」は、約36万人が受験した。

 今回は新型コロナの感染が急拡大し、11都府県が緊急事態宣言下の中で行われ、各会場では座席の間隔を1メートルほど空け、試験時間終了ごとに10分換気するなど徹底した感染症対策を実施。感染した場合や体調不良などで欠席した人は追試に回る。センターは、追試や別室受験となった受験生の数を今月下旬に公表する。(伊藤和行)