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 中国河南省の双槐樹遺跡で、約5300年前に築かれたとみられる宮殿跡が発掘されたと、国営新華社通信が13日に報じた。中国の宮殿を示す遺跡としては最古とみられるという。中国では4千年ほど前の宮殿の痕跡が確認されているが、今回の発見で宮殿建築の歴史が1千年ほどさかのぼる可能性があるという。

 双槐樹遺跡では規則的に並ぶ住居や道路の跡、祭祀(さいし)場、天文観測施設の遺構などが発掘され、約5300年前の都市遺跡とみられている。一帯を治めていた王権は「河洛古国」と名付けられ、双槐樹遺跡は中心都市だった可能性があるとされている。

 宮殿は土を突き固めた約4300平方メートルの高台の上に作られていた。建築物の跡が密集し、塀で囲まれた二つの区画が確認できるという。西側の区画は長方形で面積は約1300平方メートル。北に君主の私的な生活空間があり、南に公的な空間がある「前朝後寝」様式で、後代の王朝の宮殿にも見られる典型的な配置という。

 東側にある区画(1500平方メートル)で見つかった城門跡は、一つの城門に通り道を三つ設けた「一門三道」の形式で、これもその後の王朝の宮殿遺跡と共通していた。

 新華社通信の取材に中国考古学会の王巍理事長は「中国の宮殿制度は双槐樹遺跡で初歩的に形成された」と指摘している。(北京=西村大輔)