「ツイッターから蹴り出すだけでは…」凍結が生んだ懸念

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聞き手・鵜飼啓
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 米ツイッターなどソーシャルメディア(SNS)によるトランプ大統領のアカウント規制は、表現の自由の観点からどうとらえれば良いのか。米国で大きな影響力を持つ人権擁護団体「米自由人権協会(ACLU)」前会長で、ヘイト(憎悪)スピーチに関する著書もあるナディーン・ストロッセン・ニューヨーク法科大学院名誉教授に話を聞いた。

 ――SNS各社がトランプ大統領のアカウント凍結などの措置を取りました。言論の自由の観点からどう考えればいいのでしょうか。

 「米憲法では、修正第1条で言論の自由について定めています。この条項は政府機関などに対してのみ(個人の表現の自由を守り、妨げないように)適用され、民間企業には適用されません。SNSには、利用者の表現の自由を守らなければならないという義務はないのです。逆に、どのような投稿を認めるかを決めるSNS側の表現の自由があります。新聞社がどの寄稿を掲載するかどうか決めることができるのと同じことです」

規制には透明性も必要

 ――憲法で保障された表現の自由だけでなく、国際的に認められた人権としての表現の自由という観点からはどうでしょう。

 「国連人権理事会は2011年に『ビジネスと人権に関する指導原則』を採択し、民間企業に対して表現の自由を含めた基本的人権を尊重するように求めました。18年には、言論と表現の自由に関する国連特別報告者のデビッド・ケイ氏がSNSに対し、投稿の審査基準において表現の自由を順守するように強く求めました」

 「表現の自由は、必ずしもすべての言論の自由を認めるものではありません。しかし、規制する場合は、なぜ規制が必要なのかを示す必要があり、同時にその規制は最小限でなくてはなりません。また、手続きの上で利用者の権利擁護も必要です。現状ではなぜその投稿が削除されたのか通知する必要もなく、透明性に欠けています。国際人権法では、こうした規定をはっきり、的確に示すことが求められています」

 ――トランプ氏のアカウントに対する今回の措置は許容されますか。

 「トランプ氏の投稿削除につ…

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