性的少数者カップルの子も家族に 区議が差別発言の足立

塩入彩
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 性的少数者のカップルらの関係を公的に認める「パートナーシップ制度」の導入を進めている東京都足立区が、その子どもとの関係も、家族として証明する方向で進めていることがわかった。区が18日の区議会総務委員会で明らかにした。区によると、こうした「ファミリーシップ制度」は、兵庫県明石市が全国の自治体で初めて今月から導入したが、都内では初となる見込みという。

 区は、区議による同性愛者への差別発言をきっかけに当事者らと意見交換を重ね、昨年11月に来年度からパートナーシップ制度を導入する方針を表明した。18日に区が示した案では、制度は戸籍上同一の性か性自認が同一のカップルを対象とし、希望すれば双方または一方と同居する未成年の子の名前をパートナーシップの宣誓書に記入できる。その場合、受領証明書やカードにも子の名前を明記するという。

 区によると、現在の案では要綱などに「ファミリーシップ」という名称は記載しないものの、子との関係も含む点では明石市の制度とほぼ同様の内容だという。区は「関係団体から、保育園の送迎などで関係性を示せないと困るなどの意見があった」と説明。ただ、委員会で区議から「要綱などにも『ファミリーシップ』の名称を明記してほしい」との意見も出た。

 区は2月上旬にも要綱を正式に決定し、来年度の早い段階からの施行を目指す。要綱制定後は、医療機関や不動産業者らを中心に制度内容の説明を行い、理解促進に努める。

 区との意見交換会で「ファミリーシップ制度」の導入を提案した足立出身で、子どもを望み、育てる性的少数者を支援する一般社団法人「こどまっぷ」共同代表の長村さと子さん(37)は「区が必要性を理解し、前向きに考えてくれてよかった。子を持つ性的少数者の存在はまだあまり知られていない。親子の存在を認め、応援するという意味でもファミリーシップという言葉を前面に出してほしい」と話した。(塩入彩)