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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、救急車を呼んでも搬送先の病院がなかなか決まらない事例が急増している。総務省消防庁の集計によると、全国主要都市の52消防本部では今月17日までの1週間の件数が、昨年12月初旬の1週間と比べて2倍超になっている。

 同庁は、救急隊が医療機関に患者の受け入れを3度以上断られたうえ、搬送現場に30分以上滞在した事例を1週間ごとに集計している。今月17日までの1週間では計3317件あった。昨年12月6日までの1週間の1410件から、約1カ月半で2・35倍に増えた。新型コロナの感染拡大が国内で始まる前だった前年の同じ時期の2・17倍だった。

 増加のペースも加速している。12月中と年末年始を挟む今月3日までの週は、前週から100~200件台の増加だった。だが、その翌週となる10日までの週では528件増、17日までの週では610件増に。新型コロナの感染者の増加に伴って増えたとみられる。

 17日までの週の首都圏や大都市の主な消防本部での件数は、東京消防庁(東京都の稲城市と島嶼(とうしょ)部以外)は1577件(昨年12月6日までの週から2・50倍)▽横浜市280件(同3・26倍)▽千葉市151件(同2・36倍)▽さいたま市107件(同3・45倍)▽大阪市298件(同1・56倍)▽名古屋市54件(同3・38倍)▽福岡市44件(同3・14倍)。

 感染拡大の第1波とされる昨春は、週1780件が最多だった。だが、昨年12月27日までの1週間で1920件と最多を記録。その後も更新を続けている。

 武田良太総務相は15日の記者会見で「感染者の増加傾向を受け、医療機関の受け入れ態勢が厳しくなっているとの報告が増えており、今後の推移を十分に注視していく必要がある」とした。(山岸玲)