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 マスクを鼻上まで上げるよう再三注意されても従わず、成績が無効になった大学入学共通テストの受験生。試験会場で何が起きたのか。同じ教室で受験した男性(18)が朝日新聞の電話取材に応じ、当時の様子を語った。

 16日昼、男性が共通テスト試験会場の都内の大学の教室に入ると、近くの席の受験生の男が監督者と言い争っていた。マスクの着用方法についてだった。午前中の地理歴史・公民から受験していたようで、押し問答になっていた。

 「鼻までをマスクで覆うように」。そう注意する監督者に対し、男は「マスクの着用方法については試験要項に書いていない」と反論。午後の国語の試験開始後も、監督者は書面で何度も注意をしていたが、男は紙を振り払うなどして、拒否し続けていた。

 国語の試験が終わり、休み時間になると、監督者はまた男の元へ行き、着用方法を指導。それでも、「どこにも根拠がない」と言い続けていた。休み時間が終わり、英語(リーディング)の試験でも再三注意されていたが、マスクは鼻下のままだった。

 リーディングの試験中に、監督者が不正行為と認定し、試験が継続できないことを通告する紙を示した。リーディングの試験後、移動を求められた男は「絶対に動かない」と話し、退室を拒否。男性を含む他の受験生は別室への移動を余儀なくされた。

 この影響で、次の英語(リスニング)のテスト開始は5分ほど遅れた。大学側は、マスクをきちんと着用できないのであれば、別室で受験できることも説明していたが、男は拒否したという。

 男性は「鼻上までのマスクは確かに息苦しいが、みんなルールを守って受験した。大学側は正当な対応をしていたと思う」と話した。(阿部朋美)