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 昨年1年間に発生したプレジャーボートの事故や釣り人の海難が前年より大幅に増えたことが、海上保安庁のまとめで分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で屋外レジャーをする人が多かったことが背景にあるとみられ、海保は、海で遊ぶ人が増える春以降に向けて注意を呼びかけている。

 海保によると、2020年の船舶事故隻数は1930隻(前年比26隻増)。漁船や貨物船の事故がそれぞれ約40隻ずつ減る中、モーターボートや水上バイク、ヨットといったプレジャーボートによる事故は前年より136隻増え、全体の6割にあたる1154隻だった。

 プレジャーボートの事故原因はエンジンやモーターの故障が最も多く、421隻(同98隻増)。春先に急増しており、海保が昨夏、故障したボートの状況を調べたところ、8割が出発前の点検や整備をしていなかったことがわかったという。

 また、海や浜での事故(船の事故をのぞく)で死傷した人は、前年より21人少ない1291人だった。海水浴場の閉鎖が相次いだ影響で、遊泳などマリンレジャーに伴う死傷者(455人)が前年より47人減ったことが要因とみられる。

 一方、釣り中の海難は急増した。事故による死傷者こそ187人と前年から7人増えただけだったが、高い波で岸に戻れなくなったり海に落ちたりするトラブルは、前年の79人からほぼ2倍の156人まで増えた。

 海保は、室内で遊ぶのを避けて久しぶりにボートに乗ったり、釣りに行ったりした人が多かったことでこうした海難が増えたとみている。感染状況次第では、今年もこうした傾向が出てくるとみており、注意を呼びかけている。(贄川俊