[PR]

 自民党衆院議員だった吉川貴盛・元農林水産相=議員辞職=が鶏卵生産大手「アキタフーズ」の前代表から500万円の賄賂を受け取ったとして収賄罪で在宅起訴された事件に関連し、野上浩太郎農水相は19日の閣議後会見で、吉川氏と前代表らとの会食に同省の局長ら幹部職員も参加していたと明らかにした。

 農水省によると、これまでの調査で、会食は吉川氏の農水相就任直後の2018年10月4日と、退任直後の19年9月18日の計2回確認された。1度目は枝元真徹(まさあき)・生産局長(現事務次官)や畜産部長、畜産振興課長ら4人、2度目は水田正和・生産局長ら5人が参加していた。会食には、吉川氏と、アキタ社の秋田善祺(よしき)・前代表=贈賄罪で在宅起訴=ら同社関係者のほか、アキタ社の地元・広島県選出の衆院議員・河井克行元法相も同席していたという。2度目は、アキタ社側から1500万円超を受領した疑いがある西川公也・元農水相も同席していたという。

 野上農水相は、職員への聞き取り調査の結果として「政治家からの招きを受けて会食に出席したところ、アキタ社の関係者が同席していたと聞いている」と説明した。幹部職員らは費用について「政治家の負担との認識だった」と説明し、飲食代を支払っていなかったという。同省によると、手土産を持ち帰った職員もいるという。

 枝元事務次官は19日、報道陣の取材に応じ、「私自身は吉川大臣に誘われたので、吉川大臣がお支払い頂いたと思っていた。大臣と河井先生の席なので、あまり秋田さんに気は回っていなかった」と話した。秋田氏と会ったのは「多分初めて」とし、「詳しくは覚えていないが政策の要望などはなかった」としている。

 国家公務員倫理法は利害関係者が費用を負担する会食を禁じている。同省は今後、国家公務員倫理審査会と協議しながら、同法に違反する行為がなかったか調査を続けるとしている。(高木真也、兼田徳幸)