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 北海道の文化向上に貢献した人たちに贈られる北海道文化賞の贈呈式が19日、札幌市中央区のホテルで行われた。会場では、受賞者の1人で難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘うバイオリニスト大平まゆみさん(63)のメッセージが流れた。

 大平さんは21年余りにわたって札幌交響楽団のコンサートマスターを務めたが、2019年に、全身の筋肉が徐々に動かなくなるALSであることを公表。今は演奏活動を休み療養している。これまでの幅広い音楽活動が認められ、北海道文化賞を受賞した。

 「身に余る光栄。第1幕は思わぬ形で終わってしまいましたが、すでに始まっている第2幕は、皆様の温かい気持ちを力にしてこれからも自分らしく進んでいきたいと思います」

 大平さんは病気で声を失ったが、視線で文字を入力する装置と、過去に録音した自分の声を元に音声を再生するソフト「ボイスター」で、以前と変わらない声でメッセージを届けた。過去に出演したラジオ番組の声が音源になったという。

 贈呈式には次女の大平リリーさん(28)が代理で出席。鈴木直道知事から賞状を受け取った。式後、リリーさんは「今後自分に何ができるかとの思いで母が発信していく中で、賞は大きな励ましになると思います」と笑顔で語った。(芳垣文子)