[PR]

 疫病神をわら人形に背負わせて送り出し、一年の無病息災を願う伝統行事「白木野人形送り」が19日、岩手県西和賀町白木野地区であった。身の丈を超す豪雪の中、住民たちがわらでこしらえた大きな武者人形を担ぎ、太鼓を鳴らしながら集落を練り歩いた。

 ちょんまげに裃(かみしも)、堂々たるいでたちの人形は、地区の十数人がわらを公民館に持ち寄って朝から結い上げた。ホラ貝を先頭に、人形を掲げて約1キロの道のりをゆっくりと行列で進み、疫病よけの願いを込めて村はずれの高台の木にくくりつけた。参列した溝渕郁夫さん(64)は「世の中から、一日も早くコロナが去ってほしいです」。

 行事は、200年以上前の江戸時代、流行した疫病を封じようと祈願したのが始まりとも伝わる。かつては西和賀町の各地で行われていたが、今も風習が残るのは白木野地区だけになったという。(溝口太郎)

関連ニュース