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 和歌山県那智勝浦町の色川地区で鳥獣被害対策に取り組む原裕さん(30)が、捕獲された野生のシカやイノシシの肉を山分けするイベント「山肉山分け」への参加者を募っている。捕獲などの様子をオンラインで配信して、臨場感を感じられるようにする。また、肉を山分けするだけでなく、色川の人や魅力を発信することで、色川のファンを増やす狙いもある。

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 棚田が広がる色川地区は、野生の鳥獣に野菜や果物を食べられ、生活を脅かされている。原さんは同地区出身で、大学卒業後、鳥獣害対策を担っている。クラウドファンディングなどを活用して昨春、「色川の小さな解体処理施設 だものみち」を開いた。施設の開設前から、実際に現地へ来てもらう狩猟体験ツアーを開いていた。しかし、コロナ禍もあり、オンライン方式での「山分け」を始め、今回が4回目となる。

 地区の猟師たちがわなを仕掛けるところやわなの見回り、捕獲、解体の様子など、野生動物が肉になるまでの過程を動画で配信する予定。オンラインなので、子どもでも安全に体験できる利点もある。イベントの期間(2月6~19日)の前半でイノシシやシカを捕獲、解体して発送。後半は、送られてきた肉をどう調理したかなど、参加者同士で交流する。

 猟師は兼業で、それぞれ農業などを営んでいる。色川のことを知ってもらうため、期間中に猟師たちの普段の仕事などの動画も配信する予定だ。同地区には、自然の中での暮らしを求めて移住者が多い。京都府出身で、炭焼き職人兼猟師の津崎兼一さん(38)も自給自足の生活に憧れて移住してきた。「不便な場所だけど、面白い人がいて、さらに人が人を呼んでくる」と話す。

 原さんは「色川に関心をもってもらい、人や情報が循環することで、外の人も色川の人も互いに刺激を受けられるようになれば」と話す。

 定員は20人。申し込みは2月5日までに「だものみち」のホームページ(https://damonomichi.com/別ウインドウで開きます)で。今回は原さんを含め猟師10人を3チームにわけ、いずれかのチームを参加者が選ぶ方式にする予定。肉だけでなく、野菜など特産品も送るという。獲物がかからなかった場合は、1・5キロの肉を送る予定。参加費は一般1万3800円、学生1万800円、リピーターは9800円。(西江拓矢)

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