中国のウイグル政策をジェノサイド認定 米新政権も同意

ワシントン=大島隆、北京=冨名腰隆
[PR]

 ポンペオ米国務長官は19日、中国政府のウイグル族政策について、人道に対する罪に当たると認定し非難する声明を発表した。さらに、一連の政策は漢民族に同化させ民族として消滅させようとするもので、「ジェノサイド(集団殺害)」にあたると糾弾。次期国務長官に指名されたブリンケン元国務副長官も、19日の公聴会でジェノサイドとの認定に同意すると回答した。中国政府は強く反発している。

 ポンペオ氏は声明で、中国政府は共産党の指示の下、ウイグル族などイスラム教徒の少数民族に対して、強制収容などで100万人以上の自由を奪ったほか、強制労働を課したり信教の自由を制限したりするなどしたと指摘。ある民族に対する集団殺害という意味で使われることの多い「ジェノサイド」とした理由については、そうした事実の有無には踏み込まず、「民族的、宗教的マイノリティーを強制的に同化させ、最終的に消滅させようとしている」と説明した。

 トランプ政権は中国政府の政策は民族抑圧だと問題視し、複数の制裁措置を発動してきた。20日にバイデン次期政権が始動するが、ポンペオ氏は退任直前に中国の行為を人道に対する罪と認定することで、次期政権も同様の立場を維持することを狙ったとみられる。

 これに対し、中国外務省の華春瑩報道局長は20日の定例会見で「ポンペオ氏のばかげた大うそに過ぎない」と反論。在米中国大使館も声明で「ジェノサイドなど全くのでたらめで、中国を中傷するための茶番劇だ」と批判した。

 一方、次の米国務長官に就任するブリンケン氏は19日の公聴会で、「ポンペオ氏が発表したジェノサイドとの認定に同意するか」と問われ、「イエス」と答えた。中国政府にはバイデン政権との関係構築への期待もあるが、民族問題や人権問題での圧力が維持・強化される可能性もあるとみて、ブリンケン氏の発言の真意に注目している。(ワシントン=大島隆、北京=冨名腰隆)