「長期政権」「官邸主導」で共通する小泉政権と安倍政権。その違いは何だったか。小泉政権で官房長官だった福田康夫元首相が安倍首相に伝えていた1強官邸への懸念とは。
第2次安倍政権と同じように首相官邸主導の政治を進め、長期政権を築いた小泉政権。指摘される大きな違いは「人事」のあり方だ。小泉政権下でも、すでに官房長官や副長官らが、各省庁の局長以上の人事を審査する人事検討会議はあったが、「省庁が上げた人事を退けた記憶はない」(当時の官邸スタッフ)という。
実際、小泉政権で事務次官を務めた男性は、自らが示した省内の人事に「官邸が異論を挟むことはなかった」と話す。自身の部下が取り組んだ大型プロジェクトで、官邸側と意見が合わないこともあったが、その部下が人事で不遇をかこつことはなかった。この元次官は言う。「官僚は政策の選択肢について優先順位をつけて政治の側に提示する。その上で政治家が決断してくれれば我々の士気は高まる。人事にまで政治が手を出すと陰湿になり、士気は下がる」
小泉政権でも官邸の方針に反対…
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