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 16、17日に第1日程が終わった「大学入学共通テスト」は、思考力や判断力、表現力がより問われ、難易度も上がったと言われています。朝日新聞名古屋報道センターで教育を担当する藤田大道記者(24)=入社2年目=が、国語と英語リーディング、数学ⅠAの3教科に挑戦してみました。

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 岩手県の県立高校出身で、国立大の文系を志望していました。現役の時は私立大と国公立大あわせて3校4学部を受験しましたが、すべて不合格。予備校に1年通い、第1志望の国立大に合格することができました。大学入試センター試験は2回受けたことになります。

 今回、31年続いたセンター試験が変わるということで注目され、「実際に解いた方がよくわかるのでは」と思いました。「大学時代のゼミで英語の論文を読んでいたから」「新聞記事を書いているから」という根拠のない自信で英語と国語はぶっつけ本番、数学だけは予想問題集を買って3回分ほど解いて臨みました。

 共通テスト2日目の17日午後、職場の隅の机にタイマーを置いて「受験開始」。国語の現代文は、妖怪に対する認識が中世以降でどう変化してきたかという内容でした。前半の設問は、本文中の一部分についてどういう意味かを問うものや漢字の書き取りで、「おなじみのものだ」とマスクの下で口元が緩みました。

 しかし後半の設問は、センター試験ではあまり見たことがない形式。架空の生徒が本文の内容を要約したり、関連した他の文章を読んで考察したりするもので、本文を何度も読み直しました。生徒の考察を読んで考えていると、大学の授業で課題リポートをまとめた時を思い出しました。

 英語リーディングは、問題の文章がとにかく長い。センター試験では単語を並び替える単純な文法問題もありましたが、共通テストはすべて文章を読む問題で、表やグラフもあります。最後の大問は時間が残り10分しかなく、読み飛ばして解答せざるを得なくなりました。

 文章の内容は、寮のルームメートとスマートフォンでメッセージをやりとりするなど、日常生活の設定を取り入れたもので身近に感じました。

 数学ⅠAは事前に勉強していたものの、苦戦しました。解答欄は2桁用意されているのに、自分の出した答えが1桁しかなくて間違いに気づくなど、息が詰まるようなことが何度もありました。

 陸上の100メートル走を題材に、1歩当たりの進む距離(ストライド)や1秒当たりの歩数(ピッチ)から、2次関数を使って最も速い走り方を導く問題も出ました。数学が身近なことに役立つと感じてわくわくする気持ちに。一方で問題文を丁寧に読み取って数式に表すことが大変でした。

 自己採点の結果は、国語が200点満点中146点。現代文と漢文はよかったものの、小説と古文が足を引っ張りました。特に現代文の点数が低かったら同僚に笑われそうで心配していましたが、何とか体面を保てたと思います。

 英語リーディングは100点満点で86点。案の定、時間が足りずに読み飛ばした最後の第6問で9点を失いました。でもこれだけ取れたのは、大学時代の貯金も一部あったように思います。

 数学ⅠAは100点満点の33点。予想問題では60点を超えたこともありましたが、時間の余裕がなくて大きく下回る結果に。確率の問題では、計算を序盤から間違えて解き進めていてショックでした。

 センター試験は問題に知識を当てはめて反射的に解いていくというイメージでしたが、共通テストは全体的に問題が長くて情報量が多く、3教科とも制限時間いっぱいかかりました。文章やグラフ、表を正確に読み取る力が求められていると感じます。

 自分は浪人して臨んだ2回目の国公立大2次試験で、受験票を忘れるという大きなミスをしました。キャンパスのベンチにひとり座って親に「受験票を忘れた」とメールを打ちながら、あまりの情けなさにかえって力みがなくなった覚えがあります。受験票を忘れても試験は受けられます。みなさんにとって納得のいく受験ができるよう、陰ながら応援しています。(藤田大道)