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 ホワイトハウスは20日午前1時(日本時間午後3時)ごろ、トランプ米大統領がスティーブン・バノン元大統領首席戦略官ら73人に恩赦を与え、70人の刑を減刑したと発表した。トランプ氏は20日正午の退任を控え、自身や家族らへの恩赦も検討したとされるが、対象には含まれなかった。

 極右ニュースサイト「ブライトバート」の会長だったバノン元戦略官は、2016年の大統領選でトランプ陣営の最高責任者を務め、政権発足時に大統領首席戦略官に就任した。政権内の確執から17年8月に解任された後も、メディアを通じてトランプ氏を積極的に擁護していた。20年8月、メキシコとの国境の壁建設を訴える政治運動の資金集めで、多額の金をだまし取ったとして詐欺などの罪で起訴された。

 トランプ氏の資金調達役を務め、共和党全国委員会のエリオット・ブロイディ元財務副委員長らも恩赦を受けた。ブロイディ元副委員長は、外国でのロビー活動などを禁じる法律に違反したとして昨年起訴され、罪を認めていた。

 米メディアによると、トランプ氏は直前まで長女のイバンカ大統領補佐官、娘婿クシュナー上級顧問やホワイトハウスの法律顧問らと恩赦の対象者を協議した。トランプ氏は、退任後に捜査対象となることを視野に、自身や家族、顧問弁護士のジュリアーニ元ニューヨーク市長らを「予防的恩赦」の対象にすることも検討したが、周囲の反対が強かったという。

 トランプ氏はこれまでも、フリン元大統領補佐官やロジャー・ストーン元選挙顧問、ポール・マナフォート元選対本部長ら、自らに近い人を恩赦の対象としてきた。

 恩赦は、大統領が単独で与えることができる。過去にも、クリントン元大統領が任期最終日に多くの人に恩赦を与えた例がある。(ワシントン=渡辺丘)