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 アマゾンや楽天といった売り買いの「場」を提供するデジタルプラットフォームの運営業者を規制する新法案で、政府は違法品などの出品の削除要請に応じない運営業者への罰則導入を見送ることにした。運営業者に出品削除を求める仕組みが新法案の焦点の一つだが、大手に限らず広範な事業者が対象になることなどから、強制力のない要請にとどめる。

 20日、今国会に提出を予定する新法案の与党への説明で明らかにした。法案では出品されている商品の安全性などについて著しい虚偽や誤認表示があり、出品業者の連絡先も偽られている場合などに、サイト運営業者に削除を要請できるようにする。要請に応じたことで出品業者に損害が生じても、運営業者は免責される。

 こうした求めに従わない場合は罰金などの刑事罰を科すことを検討してきたが、法案には盛り込まない。

 消費者トラブル解決のための取り組みの開示も各サイトの運営業者に義務づけるが、罰則は設けずに努力義務とする。

 また、合わせて特定商取引法を改正し、出品業者がサイト運営業者に対して氏名や住所などを偽った場合に刑事罰を科すことも検討していたが、これも見送る。

 消費者庁幹部は「あらゆる規模のサイト運営業者が新法の規制対象となることから罰則導入は見送った。新法の指針で運営業者が講ずべき措置を具体化し、消費者保護を図っていく」と説明した。(前田朱莉亜)