大麻使用の罰則化を検討 厚労省の有識者検討会はじまる

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 近年、若い世代での乱用が懸念される大麻など違法薬物の対策について話し合う厚生労働省の有識者検討会の初会合が20日、開かれた。現在は罰則の対象になっていない大麻の使用に罰則を設けるかなど規制のあり方を検討し、今夏までに結論をまとめる。厚労省は法改正を含め検討する。

 大麻取締法には大麻の所持や栽培に罰則があるが、使用は罰則対象ではない。神社のしめ縄の材料などに使う大麻草の栽培が認められている農家が、作業中に成分を吸い込む可能性があるためという。ただ、薬物事件のうち、大麻事件の検挙者数は近年急増している。2019年は4570人と6年連続で増え、最多を更新し、初めて4千人を超えた。このうち、30歳未満の若い世代が6割近くを占める。昨年も大学の運動部員が逮捕されるなど、若い世代での乱用が問題となっている。

 大麻は「ゲートウェードラッグ(入門薬物)」といわれ、ほかの違法薬物の使用の入り口となりやすいとの指摘もある。

 検討会は薬学や法学の専門家ら12人で構成される。今後、海外で使われている医療用大麻の扱いについても議論する。

 初会合では、座長に湘南医療大学の鈴木勉特任教授が選ばれた。厚労省から大麻など違法薬物の法規制の現状や課題などを説明。委員からは「若者に蔓延(まんえん)している現状をなんとかしたいのなら、恐ろしさや有害性を示す必要がある。事故が起きているかどうかなど、データを具体的に示す必要がある」「大麻は多くの成分が含まれている。大麻がいいか悪いかではなく、その成分に着目して議論していく必要がある」などの意見が出された。厚労省は今後、嗜好(しこう)用として認められている海外での使用実態の研究などのデータを示すという。