意思疎通の助けに、イラストや文字盤ボード 観音寺市

多知川節子
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 会話でうまく意思を伝えられない障害者や外国人の住民らに使ってもらおうと、香川県観音寺市が「コミュニケーション支援ボード」をつくり、市役所や公共施設の窓口に設置した。多言語の説明が付いたイラストや文字盤を指でさし示してもらい、職員らとの意思疎通の手助けにする。

 支援ボードは、「名前」「住所」「運転免許証」などの基本事項や、「でんわしてください」「まいごになった」「わかりません」といった状況をそれぞれイラストで示した。ふりがな付きの日本語に加え、英語、韓国語、中国語、ベトナム語の説明をつけている。ひらがなの50音表や数字、アルファベットの文字盤も用意した。

 観音寺市は昨年4月、手話を独自の言語と認めて普及を図る「手話言語条例」を施行した。あわせて、知的障害や発達障害などあらゆる障害のある人が、障害のない人と同等の情報を得られる権利を保障する「コミュニケーション条例」も制定した。

 今回の支援ボード作成は条例の具体化の一つとして、障害のある人の意思疎通をより円滑にするために検討し、県外の先行例を参考にした。日ごろ課題となっている外国人の住民とのコミュニケーションにも役立つように作った。

 市によると、こうした支援ボードの導入は県内の市町では初めてという。昨年12月下旬に市役所の本庁舎や支所、図書館などに設置し、公民館や学校にも広げている。

 今後は、災害時の避難所生活で役立ててもらうため、「トイレに困っています」「食物アレルギーがあります」といったことばを盛り込んだ支援ボードを作成し、各避難所に設置する方針だ。

 市社会福祉課の担当者は「コロナ禍のマスク着用でとくに聴覚障害者は話者の口の形が読めなくなり、表情も読み取りづらくなっている。コミュニケーションに不安が広がるなか、意思疎通のとっかかりとして支援ボードを活用してもらいたい」と話している。(多知川節子)