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 笠松競馬(岐阜県笠松町)の元騎手ら4人が昨年6月、競馬法違反(馬券購入)容疑で岐阜県警から家宅捜索されたことを受け、同競馬を運営する岐阜県地方競馬組合に、ほかにも馬券を購入した騎手らの実名が、競馬関係者から伝えられていたことがわかった。岐阜県の古田肇知事は20日の記者会見で「組合の調査が甘かった」という認識を示した。

 捜査を受けて引退した元調教師(36)は朝日新聞の取材に対し、「捜査を受けた4人以外にも一緒に馬券を買った関係者がいる」と、組合職員に4~5人の実名を告げたと証言した。

 また、馬主の一人は昨夏、組合職員に電話し、4人以外で馬券を買ったとされる人たち3~4人ほどの名前を挙げたという。「組合側からは『警察じゃないので』と言われた」と話す。

 組合は昨年9~10月、騎手や調教師、厩務(きゅうむ)員の計117人を聴取。現役の競馬関係者に違法な馬券購入は認められなかったと結論づけた。ある現役調教師は聴取後、組合に「違法に馬券を購入し、税務調査を受けた」という競馬関係者4~5人の名前を伝え、再調査を求めたと証言する。「内部告発を真摯(しんし)に受け止め、調査をしていれば、レース中止に追い込まれることはなかったはず」と憤った。

 笠松競馬では騎手や調教師ら約20人が総額3億円を超える所得隠しを名古屋国税局から指摘され、今月19日に朝日新聞などが報道。同日からレースを中止した。

 組合の担当者は「内部告発を受けた認識はない。税務調査の情報があった現役の調教師ら2人は再度聴取したが、他の関係者についての情報提供はなかった」と話した。

 県は今週中にも第三者委員会を設置し、事実を解明する方針。組合は20日、2月1日から5日間、開催予定だった第18回レースの中止を発表した。