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 今年で発生から10年となる東日本大震災をテーマに、教訓や復興のあり方を考える21世紀文明シンポジウム「東日本大震災から10年~復興の教訓と未来への展望」が21日、仙台市であり、オンラインで配信された。震災の経験から、南海トラフ地震など今後の災害にどう備えるべきかなどを話し合った。

 ひょうご震災記念21世紀研究機構、東北大学災害科学国際研究所、朝日新聞社、河北新報社の主催。基調講演では、岡本全勝・元復興庁事務次官が「戦後初めて経験する人口減少の中での復旧・復興事業だった。今後、まちづくり計画を作るうえで、どう規模を抑えるかが次の課題だ」と指摘。御厨貴・東京大学名誉教授は「定住者と復興支援で訪れた人とのつながりの中で、関係人口・関心人口を広げることが大事」と述べた。

 パネル討論では、岩手県陸前高田市の戸羽太市長や東北大のマリ・エリザベス准教授ら4人が、新たな社会を見据えた復興のあり方について意見を交わした。戸羽市長は「まずは人の命を守り、その後に復興を考えるべきだ」と訴えた。

 兵庫県立大の五百旗頭(いおきべ)真理事長は「人間は忘却するもの。常設の復興庁、防災庁のようなものを作って風化に負けないようにすべきだ」と総括した。