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 観衆のかわりに並べられた20万本の星条旗などの小旗が風に揺れる。雪がやむ。陽光が差し込んだ。バイデン氏が切り出す。「きょうは民主主義の日です」。2週間前に襲撃された連邦議会議事堂を背に、バイデン氏は「民主主義」に11回、言及した。

 新大統領に権力が円滑に引き継がれ、その門出を国民と歴代大統領が超党派で祝う就任式は、米国の民主主義の強靱(きょうじん)さを示す場でもある。だがトランプ氏の姿はなかった。前大統領の欠席は152年ぶりだ。

 より気がかりなのは、直前の世論調査で共和党支持者の7割が「バイデン氏は正当に選ばれていない」と答えたことだ。一定数の国民が自分を大統領と認めない「分裂国家」をどうまとめるのか。バイデン氏が進む道は険しい。

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 異なる価値観やアイデンティティーへの敵意をあおるトランプ政治、3万回を数えた「虚偽や、誤解を招く主張」で米国は深く分断された。通じ合う言葉や共有できるファクトを欠けば民主主義は成り立たない。バイデン氏は結束を説いたが、課題はその言葉をどう浸透させるかだ。

 分断のすべてが「トランプ」の…

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