米、新START5年延長表明「米ロの戦略的安定の要」

ワシントン=渡辺丘
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 2月5日に期限が切れる米ロ間の新戦略兵器削減条約(新START)について、米国のサキ大統領報道官は21日の記者会見で、5年間の延長をめざすと表明した。ロシアもかねて5年延長を望む姿勢を示しており、米ロ間に唯一残った核軍縮条約は存続する見通しになった。

 サキ氏は新STARTについて「ロシアの核戦力を制限する唯一の条約で、米ロ間の戦略的安定の要だ」と強調し、「米国は条約が認める5年延長をめざす」と述べた。AP通信によると、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が21日中にロシアのアントノフ駐米大使に延長を提案するという。

 サキ氏は一方で「ロシアの敵対的な行動の責任をとらせる」とも述べた。バイデン大統領の指示を受け、米情報機関が、ロシアによる米政府機関へのサイバー攻撃疑惑や米大統領選介入疑惑、ロシアの反政権活動家ナバリヌイ氏の毒殺未遂事件などの実態解明を進めているという。

 射程の長い核兵器を制限する新STARTは2011年に10年間の期限で発効し、米ロが合意すれば、最大5年間延長できる。失効すれば、両国は冷戦期以来初めて互いの核戦力を縛る条約を持たなくなる。バイデン氏は大統領選前から条約を延長すると表明していたが、延長期間は明らかにしていなかった。(ワシントン=渡辺丘)