太夫とのつばぜり合いこそ醍醐味 文楽三味線の鶴澤清治

有料会員記事

編集委員・藤谷浩二
[PR]

 先が見えないときや悩みを抱えているとき、折に触れて鶴澤清治師匠の三味線を聴きに文楽へ行く。切っ先鋭い音、隣で語る太夫との丁々発止。豊饒(ほうじょう)な物語と情景が、音の連なりとなって脳内に響く。端然と座し、1秒たりとも緊張感を絶やさず弾き続ける姿に、こちらも背筋が伸び、明日からまた頑張ろうと思う。鍛え上げられた芸とは人を励ます力そのものだと、師匠の舞台を見るたびに感じる。

拡大する写真・図版2月文楽公演に出演する鶴澤清治=東京・半蔵門

 昨秋、文楽三味線では初の文化功労者に選ばれた。「僕なんかより数段素晴らしい三味線弾きの先輩がいたのに、僕なんかで申し訳ない。これからの人の励みになれば」と謙虚に語る。

 1945年生まれ。大阪府出…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら