研究費で輸入車購入の疑い 熊本の公立病院前理事

屋代良樹
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 勤務する病院の口座の金を私的な車の購入に充てたとして、熊本県警玉名署などは21日、玉名市六田の医師中野哲雄容疑者(68)を業務上横領の疑いで逮捕し、発表した。中野容疑者は公立玉名中央病院の前理事長。

 発表によると、中野容疑者は2016年3月4日、同病院名義の口座から現金約700万円を引き出し、自身の名義で新車を購入するために輸入車販売会社の口座に振り込み、横領した疑いがある。中野容疑者は「口座にあるお金の使い道の決定権は自分にあった。車は公用車として購入した」と容疑を否認しているという。

 口座は1992年に病院の整形外科の名義で開設され、当時、同科に所属していた中野容疑者が保管を任されていた。2019年8月ごろまで製薬会社などから断続的に治験代など計6千万円が振り込まれていたが、車の購入代のほかにも約4500万円の使途が不明になっているという。

 病院によると、19年8月ごろ、診療報酬の不正受給問題のため院内で聞き取りをした際に車の購入などが発覚し、同月に当時嘱託職員だった中野容疑者を懲戒解雇にした。病院は逮捕を受け、「コンプライアンスに対する意識を高めるとともに、法令遵守を徹底して再発防止に努める」とのコメントを出した。(屋代良樹)