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 バイデン米新政権は同盟国重視の姿勢で、日本との関係も同盟重視が基調となる。一方で国際協調を掲げる新政権が気候変動問題などで中国との協力に偏重すれば、軍事的に台頭する中国への抑止力が弱まる恐れもあり、日本政府内には期待と不安が交錯する。

 菅義偉首相は21日、記者団に「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の実現、新型コロナや気候変動などについて、新大統領と緊密に連携して取り組んでいきたい」と語った。

 北村滋国家安全保障局長も同日夜、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と初の電話協議を行い、米国の日本防衛義務について定めた日米安保条約5条の尖閣諸島への適用を確認。サリバン氏は尖閣周辺で領海侵入を繰り返す中国を念頭に、尖閣に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対すると表明したという。

 米シンクタンク・ランド研究所のジェフリー・ホーナン研究員は「対日関係に劇的な変化はないが、(新政権は)日米同盟の価値や日本の貢献について、より前向きなメッセージを出すだろう。取引するようなアプローチもしないはずだ」と話す。3月末に期限切れとなる在日米軍駐留経費(HNS、思いやり予算)をめぐっても、「同盟強化に対するコミットメントを説明して理解を得たい」(政権幹部)としてきた日本にとっては、オーソドックスな交渉が期待できそうだ。

 バイデン氏は外交手法でも事務方から積み上げるボトムアップ型に回帰するとみられる。トップダウンで予測不能だったトランプ前大統領と比べ、安定した関係が見込まれる。ただ日本政府高官は「これまではトランプ前大統領と安倍晋三前首相のつながりもあって日米関係が良好だった。新政権には不安も大きい」と言う。

 日本が注視するのが対中政策の…

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